化学特講Ⅱ(無機化学)
Last-modified: Tue, 30 May 2023 00:12:38 JST (690d)
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設置校舎 
概要 
- 夏の「化学特講」の一つ。
- 当初は、無機化学が「化学特講III」、計算問題が「化学特講II」(石川正明編)であった。
特徴 
- 「夏からの無機化学」よりレベルが高い。
- この講座は、各論的知識を詰め込む講座ではなく、あくまで反応機構を理解して化学反応式を自分で立てられらようにするための講座である。
- そのため、「化学特講I(計算問題)」でも扱う電池や電気分解などの分野はあくまでその反応式を立て方を学ぶのに力点を置いてあり、mol計算には力点を置いていないので注意すること。
- 「化学特講Ⅲ(有機化学)」と同じく、受講するべきか否かは人による。
- 受講してもよいという意見としては、特講Ⅲと同様に、費用的、時間的に余裕があるならば、十分受講を検討する価値がある、という声がある。無機の細かい各論は2学期や冬期講習でもカバーできるが、時期的に夏にまとめて学習するのもいいのかもしれない。
- 受講する必要ないという意見としては、無機は有機同様、後期にやるので無理に受講する必要はないだろう。他の分野より巻き返しも可能な所でもある、という声がある。
- 吉田隆弘師によれば、この講座と「化学特講I(計算問題)」とをセットで取るのが現役Sα生(選抜生)の化学に関してのベストの取り方、とのこと。
- 河合塾の対抗講座は「テーマ化学(無機)」である。
テキスト 
- テキスト作成者は景安聖士。
- 2015年度までは細川豊。
- 2016年度より全面改訂され、350ページを超える分厚いテキストになった。
- ちなみにこれほど分厚い理由について景安師は詳しい解説・見やすいようにギチギチに詰めず行間を開けている・同じことを複数回掲載している(違うまとめ方でまとめ直しているため)という理由によるものと述べている。
- テキストは景安師が自画自賛するほどの大変すばらしい出来であり、無機はひたすら暗記だという認識を改めさせてくれる。無機分野において満点を狙えることだろう。
- 景安師がこのテキストより良い無機化学の参考書は世に存在しないと
笑いまじりに豪語されるほど。 そのせいかはわからないが、内容がカブっている師の無機化学の参考書は改訂されることなく絶版となっている(無機、有機共に札幌校スンダイガイダンスにて出版社の倒産が絶版の理由と語っている。が、中経出版はKADOKAWAのブランドカンパニー化しており、倒産はしていない)。- 景安師が担当しているオンデマンド講座の入試化学へのアプローチ(酸化還元・電池・電気分解)のテキストと同じ部分もある。
- 「このテキスト誰が作ったと思いますか?私ですよ私!」
- 景安師がこのテキストより良い無機化学の参考書は世に存在しないと
- ただし、講習1日目におよそ170ページ進むので覚悟しておくこと。
- 景安師は自習で習得することもできるようなテキストと仰っている。
- 景安氏曰く「このテキストは夏で覚えられなくても受験期までに覚えられれば良い」とのこと。ただしどの教科にも言えることだが後で覚えようは時間切れへのフラグである。
- 関西でも使われており、
同じく関東作成の『夏からの無機化学』とは違い評判は悪くない。
2015年度まで(参考)
第一章 化学結合と物質の性質(自習用)
第二章 無機化学反応
第三章 主な無機物質の反応
【付 録】
Ⅰ 元素別各論
Ⅱ 無機物質の命名
Ⅲ 実験操作法・物質の扱い方
【参 考】 錯イオンの形・配位数に関して
授業 
- レベル:4-8
- 反応式の分け方も講師によって異なるそうだ。パンフレットに記載されている10通りという分け方は景安師の好きなやり方で、吉田師は5通り派なんだとか。
- 景安師は授業で「自分の好みの面もある」としている。特に5つに分けてある酸塩基反応については共役酸・共役塩基に触れ、すべて根本は同じとおっしゃる。中村師も(通期含め)同様のことをおっしゃるが、中村師は「遊離」などの用語を捨てて1パターンと見なすべきだと強くおっしゃるが、景安師はわかりやすさのためなどを考え、あえて5つに分けている。これはただ表現の仕方の違いである。
担当講師 
- テキスト作成者。
- 言いたいことをすべてテキストに載せているため、テキストを熟読する余裕がある場合、授業の説明が二度手間に感じる。
- そのためテキストの復習はしやすい。
- そうは言っても覚えやすい順(≠テキストの順)で授業は進行されるので受講価値はかなり高い(テキスト・授業の順については授業で詳細が述べられる)。
- 上記の理由から「はじめに」示されている初日の予習箇所のページが飛び飛びになっている。
- このためプリントの配布は数題の演習問題の解説だけとなり景安師にしては珍しく板書メインの授業となる。
- 師はテキストに示されている予習箇所をやっていることを前提として話を進めると仰っている。また、第1章について知らないことがあれば必ずテキストを熟読の上学習しておくこと。第1章にわからないことがあると受講価値は激減する。
- 映像講座?はお茶の水校の授業を録画したものである。
- そのためかお茶の水校の設置は早い期間になる(2022年度はB期間)。
- 通期や化学特講Iと同様に共役酸、共役塩基の概念を用いる。
- 酸塩基分野の反応式の分け方は「遊離」などの用語を捨て、5パターンを1パターンにまとめて解説していた。