小倉勝幸 の変更点

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小倉勝幸(おぐら かつゆき)は、元駿台予備学校化学科講師。


*経歴 [#a926ac69]
-東京理科大学卒業。
//-東京大学卒業という説もあった。
-元 成蹊大学工学部助手。
-元 駿台予備学校講師( - 2003年度)。

*授業 [#bd0b1b3a]
//<授業スタイルなどを書いてください。>
-物理の坂間勇師を尊敬していて、小倉師も板書は少なかった。
-本質的な「考えさせる化学」で、公式への機械的代入を禁止していた。
--状態方程式や中和の公式は使わない方針だった。
-テキストの問題も順番通りには解説しなかった。
--当時のテキストは、三國均師が編集していた。
-理論分野(化学計算)に定評があったが、有機分野も説明が巧かった。
-特設単科講座「化学・小倉講座」では午前部や高3の最上位クラスよりも教材・内容ともレベルの高い授業を行っていた。
-理論分野(化学計算)に定評があったが、有機分野の説明も巧かった。
-特設単科講座「化学・小倉講座」では午前部や高3の最上位クラスよりも教材・内容とも%%趣味的な%%レベルの高い授業を行っていた。
*担当授業 [#p17fb88b]
//<知っている担当講座がありましたら、追加してください。>
 お茶の水校、市谷校舎、大宮校、横浜校、札幌校に出講していた。


**通期 [#j415073f]

 1980年代後半〜1990年代初頭の全盛期には、[[午前部理1α~東大理系スーパー>スーパー東大理系]]、[[午前部理3α~医系スーパー>スーパー国公立大医系α]]で三國均と分担し合うことが多かった。

 

 池袋校・午前部理1α 1987年度
-化学AⅠ(2時間教材)
--大宮校・午前部理1、午前部理3 1985年度、1986年度
---化学AⅡは関藤裕司師。
--お茶の水3号館・午前部理1α(A組・B組) 1988年度
---C組・D組は吉永(民永)師。化学AⅡは三國均師。
-化学AⅡ(1時間教材)
--市谷校舎・午前部理3α 1988年度
---化学AⅠは三國均師(A組・B組)、吉永(民永)師(C組・D組)。
--市谷校舎・午前部理3β(G組・H組) 1988年度
---E組・F組は三國均師。化学AⅠは大川忠師。

-化学S-Ⅰ
-化学S-Ⅱ
--お茶の水3号館・東大理系スーパー(C組・D組) 1992年度、1993年度
---化学S-Ⅰは石川峻師。
**講習 [#y27bb9a1]
≪夏期講習≫≪冬期講習≫
-「化学特講」(夏期、冬期)
--関西の特講とは別物。こちらは三國均師編集。
-「化学計算問題特講」(夏期、冬期)
--実質、師のオリジナル講座。
--東大他、難関大学の化学計算問題対策講座。
-「化学特講Ⅰ(計算問題)」(夏期)
--1996年に関東でも化学特講Ⅰが開講されるようになった頃。
-「基礎有機化学」(夏期、冬期)
--実質、師のオリジナル講座。
--講座名に基礎とあるが初歩レベルではない。
石川峻師の「有機化学演習」「有機化学特講」よりレベルは上。
-「東大化学」(夏期、冬季)90年代半ばごろ(石川正明師、鎌田師が担当する前)池袋校、横浜校(年度により三國均師や田中茂師(横浜校のみ)が担当することもあった。お茶の水校は三國師が担当していた。)
**特設単科講座 [#cb6f2a35]
-「化学・小倉講座」(特設単科)1989- 年度
--90年代初頭にお茶の水校で開講されていた、主に計算問題の対策講座(大宮校でも開講?)。
--予備校の講座らしからぬアットホームな雰囲気で、受講していた近隣の研数学館生の研数学館のテキストを取り上げ、(半分冗談で)そのテキストを使って講義したことがある。
-小倉勝幸師の特設単科は、1985年度の大宮校での計算問題対策講座が最初。
**高校生クラス [#ed2a7fe3]
-化学AⅠ/化学AⅡ 高3東大コース理系(週3時間) 1985年度
--お茶の水校

-高3東大化学
--1992年度 土曜日(お茶の水校)(木曜日の東大化学は滝澤佐衣子師担当)
--1993年度 木曜日(お茶の水校)(土曜日の東大化学は滝澤佐衣子師担当)
-高3スーパー化学
--1995年度 お茶の水校
*人物 [#cf3130bd]
//<講師に関することを書いてください。>
-小さな巨人と呼ばれていた。
とにかく背がかなり小さかった(150cm未満とも)が、化学講師としてのオーラは巨大であった。
-1980年代末から90年代初頭にかけて、三國均師と並び称された(関東)駿台化学の二巨頭の一人。
--三國師が初学者に人気があったのに対して、小倉師は上級者に人気があった。
-1990年代初頭まではかなりの人気があったが、90年代後半から引退するまではあまり人気がなかった。
-まだ、一般的な人気が出る前からお茶の水校では高3東大理系コースを担当していた。

-話術が秀逸で間の取り方も絶妙。
1コマに1回は短い雑談をされる。
--1997年度の大宮校浪人クラスのある授業で、教室に入るなり何も言わずに黒板に長方形を書き始めた。
生徒がノートを取り終わる頃を見計らって、「これは、ワシの家の敷地じゃ」とニヤリとして雑談を始めた。
-演習には、数研出版の『化学重要問題集』を推奨。師曰く「全国の高校の先生でこの問題集を全問解答できる人はいないと思うよ。われわれはプロだからできるけど。」
-参考書に関しては、「今説明したことは石川正(いしかわまさ)さんの本には書いてある。」と石川正明師の『理系の化学』に言及することがしばしばあった。
-1999年度の授業で、「今年から''化学S''は僕と関西の石川さんが作るようになったから去年までの(三國均師作成の)ものとは比較にならないくらい良くできてるよ」と言っていた
--が、石川師が作ったであろう箇所に対しても度々、批判をしていた。
-三國師の『化学入門』にも図について要望した。

-講習や特単では主に化学計算を担当していたが、有機化学の解説の巧さにも定評があった。
--『基礎問題精講』(旺文社)の解説で、その一端が垣間見られる。
-仙台校開設前の1989年、仙台に特別会場の冬期講習が設置されたが、受講者が20人足らずで、やる気がなかったらしい。

-師が編集したテキストは、K関西教材Wとは違い、問題のみ掲載されペラペラに薄かった。
--これは、小倉師に限らず、三國師も同様で、当時の関東化学科の方針である。

-50代の頃、師より年上の再受験生の方を指導したことがあり、その方は見事に国立の医大に合格されたとのこと。

-大島保彦師とともに仙台の夏期講習で出張中、お酒の席で小倉師が濱名政晃師のモノマネをした。これを大島師が授業中に言ってしまい、大島師が怒られたそう。
--大島師「あの小倉先生、小さな巨人ね。に、今朝、怒られまして。『お前言ったろう!!』と、カンカンで。全くもう、油断もすきもないですね。」

-鎌田真彰師は師を尊敬しており、化学計算では[[石川正>石川正明]]方式と小倉方式を併記していた。

-2004年度をもって予備校講師を引退した。

-元駿台化学科講師の小倉協三が実兄にいる。

-自分が出た大学は教授がおじいちゃんばっかりで、「恍惚の人」((有吉佐和子の長編小説(新潮社、1972年)。および、それを原作とする森繁久彌主演の映画(1973年)。))だったとおっしゃっていた。

-授業中、教卓の下に学生が仕込んでいたレコーダーを発見して、突き返したことがある。

-1995年の地下鉄サリン事件発生直後、まだ捜査中の原因ガス種を予想してホスフィンだろうと仰ってた。後日報道でサリンとの発表があった。

//2017年12月28日に鬼籍に入られたと英語の飯田康夫先生のブログに記してあります。←ブログを確認したところ、記述を確認出来ませんでした(2月6日確認)。何か事情があって、ブログの方で削除したかもしれませんので非表示にさせて頂きました。
*発言集 [#o7cc3add]
-「僕の授業はプリントに色塗ってくのとは違うからね!」
--やんわりと石川峻師への批判である。
-「プリント配る、ただノート取らせる授業なんかダメだよ!考えさせる授業がいいんだ!黒板に書いたらすぐ消す!いちばんいいのはね、坂間さんの授業なんだよ!坂間先生は君たちのことを思ってやってるかどうかはわからないけど」
-市谷校舎のレギュラーの講義中、ひたすらノートを取り続ける受講生たちを見て、
「『標準問題精講』みたいな授業をするぞ!それじゃあ、力がつかんだろ!」
--強烈な三國均師への批判である。
---当時の駿台のテキストは三國師編集で、師の著作『標準問題精講』と問題が重なっていた。
-前方の生徒をあてて質問に答えられないと叱っていたが、
「僕は怒っているんじゃないよ!君たちをencourage(激励)しているんだよ!」
とおっしゃっていた。
-「高校の有機ってのはカルボニルの化学なんだよ」
-「カルボニルは立ち上がる!」
-「アンケートに字が薄いってかかれると息子のような年齢の教務にしかられるから、薄かったらアンケートに書かず直接言ってくれ」
-「分からないやつ、怒らないから手をあげぇ~いま手をあげた奴、立てぇ~」
-生徒のほうをみながら機械的に黒板の板書を消していたら、消してはいけない板書まで
勢いで消してしまって「「しまった消してしもうた!」ということが何回かあった。
-(晩年HG講座を担当しなくなったことを受けて)「そんなさぁー。キミ、16時間で理解なんてできるわけ無いんだよぉー。僕もさぁ、昔は手伝ったりしてたよぉ。でもさぁ、今やったら君。死んじゃうよぉ。もっと老人をいたわらんか!」
-「おかげさまで生きてます」
*著書 [#v6ba1ee0]
**学習参考書 [#c64928d0]
-『化学計算入門(駿台受験叢書)』(小倉勝幸 駿台文庫、1993年)
--「アセント」誌の1991年度連載の単行本化。
---できれば、坂間師と同じくレクチャー叢書にしてほしかった。 
--師の化学計算の講義の一端を垣間見られる。
-『化学計算徹底50(駿台受験シリーズ)』(小倉勝幸・関藤裕司 駿台文庫、1999年5月)
--上記の改訂版。関藤裕司師との共著。
-『基礎化学問題精講』(三國均・小倉勝幸・関藤裕司 旺文社、1988年3月)
--三國均師、関藤裕司師との共著。 
--小倉師は有機分野を担当。
-『基礎化学IB問題精講 改訂版(基礎問題精講シリーズ)』(三國均・小倉勝幸・関藤裕司 旺文社、1995年3月)
--上記の改訂版(新課程版)。
-『化学IB・II基礎問題精講(基礎問題精講シリーズ)』(三國均・小倉勝幸・関藤裕司 旺文社、1998年9月)
--三國均師、関藤裕司師との共著。
--小倉師は有機分野を担当。
--改訂版(化学I・II)以降は、鎌田真彰師、橋爪健作師が引き継いでいる。

// **一般書
//-『≪タイトル≫』(≪出版社≫、 ≪発売日≫)