金本正之 のバックアップ(No.1)
金本正之(かねもと まさゆき)は、元駿台予備学校日本史科講師。元茨城大学教授。
経歴 
- 東京大学大学院人文科学研究科(国史学研究室)。
- 茨城大学教授。
- 東洋大学文学部教授。
授業 
- 駿台のテキストを一切用いないオリジナルの講義を展開。
- その時代を理解するための重要事象について、大きな歴史の流れを縦糸に、有名な物語を横糸にして、時代そのものを織り上げて見せてくれる、という進め方だった。
- 各時代の重要な出来事を追っていきつつ、その都度それぞれの時代について様々なエピソードや逸話を挟みながら授業を行う。
- そのため授業スピードは非常に遅かった。
- 入試直前になっても、近現代史まで到達しないため、2月に東校舎大教室で、丸一日使って近現代史の長時間補講を行うのが毎年恒例になっていた。
- この日ばかりは駿台ももぐり黙認で、生徒が教室に入りきらないという事態が発生した。
- 授業で語られる有名な歴史的エピソードも受験にとっては所謂マニアック過ぎるものばかりであった。
- 『曽我兄弟の敵討ち』や当時の歌謡曲などを紹介。
そうした中に見えるその時代の社会制度や時代背景などを教えていく所に師の授業の醍醐味があった。 - 『曽我兄弟の敵討ち』は大阪市立大学の入試に偶然、的中したことがある。
- 『曽我兄弟の敵討ち』や当時の歌謡曲などを紹介。
担当授業 
人物 
- 専門は日本中世史。
- 1970年代受験にはおよそ役には立たない授業でだろうが、その語り口、授業内容の面白さで絶大な人気を集めた。
- 300人教室でも生徒が入り切らず大勢の立ち見が出るほど。
- 文系トップの生徒や日本史を使わない理系の生徒からの人気が高かった。
- 教壇の上に一升瓶を差し入れされたことがあった。
- ほかにもりんごなどとにかく生徒からの差し入れの量が多かった。
- 東大文学部国史学研究室(当時、大学院生)の同僚には安保反対デモの樺美智子さんがおり、国史学研究室の安保反対声明には共に署名し、合同慰霊祭にも出席した。
- 駿台退職後(東洋大学教授時代)に開講された市民講座では、駿台時代のカリスマ講師の熱気は感じられなかったという。