田上芳彦
Last-modified: Mon, 25 Dec 2023 17:50:57 JST (481d)
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田上芳彦(たがみ よしひこ)は、駿台予備学校英語科講師。2号館,3号館,市谷校舎,立川校に出講。
経歴 
- 山梨県甲府市出身
- 駿台にて浪人*1
- 東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業
- 元 NEC海外グループ社員
- 三省堂ウィズダム英和辞典編集委員
授業 
- お茶の水や市谷の本科では英文法SPart2やセンター英語演習を主に担当している。
- 長年の経験から、生徒から寄せられた質問や模試の間違った解答などを豊富に示す授業展開。盲点を必要かつ的確に突いていく。アカデミックな講義やトークで笑わせるということはせず、イロモノではなく地味だが堅実に授業する。
- 好き嫌いがわかれる授業。とはいえ好き派の意見の方が普通に多いので安心してほしい。後述の通り、師の文法解説は非常に素晴らしく、理解を伴う暗記をすることができる、
- 場合によっては英語の歴史から文法事項を説明してくれることもあるので、アカデミックさが全くないわけではない。
- トークはジワジワくるものが多く、面白い。さらにそれらを真顔でさらっと言ってのける師の様子も相まって、笑いを必死に堪える生徒も多い。また、英文の背景や状況の説明のためにしばしば黒板に絵を描く。質問しに行った時にも稀にノートに描いてくれる。
- 定期的に英文中の単語を英英辞典風にまとめたプリントを配布する。そのプリントのところどころに英文に出てきた英文法や語法の特集が載っている。
- 特にその文法・語法のまとめは細かいものも多いが、わかりやすく解説がついているので貴重である。
- 派手な人気はない師だが、授業の質は駿台英語科でもトップクラスである。後期のセンター演習で講義時間が短いのは勿体ないという人も。
- 上位クラスになる程、この声は顕著。「英語構文Sや英文読解Sの授業を持って欲しい」と言う声から、「英作文の授業を持って欲しい」という声まである。師のオールラウンダーっぷりが垣間見える。
- 発音はとても綺麗で、その際、ものすごくイケボになる。
- 現在は担当していないが夏期講習のブラッシュアップ英作文は地味だが良講座だった。受講生も少なく、ゆったり受講できた。
- まず、初回の冒頭で「パラグラフライティングとかアカデミックライティングとか言う人がいますけど、受験生が書くのは無理です。今年の京大入試の『パンをふくらませる』なんて誰も書けません。頑張って書ける指針を示すのがこの授業の狙いです。」とハッキリ言う。
- プリントを配布するのだが、模範解答と併せてよくある質問が書いてある。ほとんどがダメな例であり、4日間で徹底的にダメ出しをしていくスタイル。悪く言えば進学校の生徒の鼻をへし折る授業のため、特に親や教師に怒られたことのない優等生タイプには相性が悪いと思われる。
- しかし、板書とプリントと講義内容を記憶すれば、いかに「自分が添削指導以前」のレベルであるかを把握することが出来るので、辛抱強くついて行こう。
- 同講座の最終日では「役に立つ英作文参考書」の現物も披露してくれる。関西英語科竹岡広信師の著書、代ゼミ 小倉弘氏の著書のほか、英検1級やTOEFLのライティング本も紹介してくれる。もちろん、自著「トピック別 頻出英作文表現集」も軽く宣伝する。
- 竹岡広信師の出版した参考書をかなり勧めている模様。
- 季節講習の最後には必ず復習の方法について解説してくださる。
- 時には、師の浪人時代の経験や頭に入っている入試問題の傾向などをもとに、今後の勉強法を教えてくださることも。
担当授業 
通期
春期講習
夏期講習
冬期講習
直前講習
直前Ⅰ期
出講無し
直前Ⅱ期
出講無し
人物 
- 優秀な人材が多い駿台英語科でも一人しかいない辞書編集者であり、山口紹師も認める実力派講師。
- 講習の担当は少なく、あまり知名度はないが、その実力はおそらく駿台の中でもトップクラスに属するであろう。
- 編集委員ではないが、辞書の執筆経験者としては戸澤全崇師(『ライトハウス英和辞典』)と持田哲郎師『フェイバリット英和辞典』)がいる。
- 大学時代のサークルは「辞書部」らしい。大島師は田上師が最初で最後の唯一の部員だったのではないかと疑っている
- 副業柄辞書業界の情報にも詳しく、新しい辞書が出版されると、内容や特徴、編集者の師匠・学閥など諸々をまとめて駿台英語科連絡網に流すそうだ。(久山道彦師談)
- なお、商売敵であるジーニアス英和辞典が受験生の主流派である理由については「電子辞書に入っているソフトがみんなジーニアスだからだ。」とのこと。
- ちなみにこれは田上師の僻みとかではなく、有名な事実だと大島師も話している。電子辞書登場時、真っ先に電子化搭載を進めたのがジーニアスであったことで、紙媒体でも広く浸透したらしい。
- 特に受験英語に関する知識や情報分析能力は秀逸である。斎藤資晴によれば、「入試英語の歴史オタク」。
- その指摘に違わず、“くじら構文”の初出の歴史について、授業中に語ったことがある。因みに、それは1899年6月28日であるそう。
- とあるクラスでくじら構文を教えた際、たまたま6月28日で『誕生日おめでとうございます!』と話したところ大爆笑が起こった。
- また日本中の大学の英作文問題をピンからキリまで収集しているそう。
- その指摘に違わず、“くじら構文”の初出の歴史について、授業中に語ったことがある。因みに、それは1899年6月28日であるそう。
- 全国模試では文法問題の作問を担当している。師の作った問題は難しいと評判。
- 「田上君みたいな温厚な人が、優しい顔で恐ろしい問題出してくるから人間ってわからないよねぇ」(大島師談)
- 現役フロンティアでは、高1・高2の選抜コース(旧:スーパーα)の教材作成及びお茶の水校の講義を長年担当していてテキスト執筆にもかかわっている。
- 数こそ多くないが、参考書はどれも質が高い。
- 2015年に出版した著書に『「読む」ための英文法』がある。
- これは、師の近年の授業方針の一つである「単純な文法問題だけでなく、読解に生かせる文法を学ぶ」という事をテーマに「読解に使える文法事項」をまとめたものである。構想から完成までに15年を費やしているそうで、大島師や駒橋師,藤澤師,山崎竜成師らも推薦する良書である。
- しかし、4年で絶版となってしまった。駿台文庫の担当者は見る目がないのだろう。
- 転売ヤーらにより法外な価格で売買されていたが、2023年にめでたく版元を変えて再販されることに相成った。
- また『トピック別 英作文頻出表現活用ハンドブック』(プレイス)は受験後にも使える一冊である。
- 2015年に出版した著書に『「読む」ための英文法』がある。
- パンフレットの写真と現在の容貌はかなり違う講師の一人。
- 大島保彦師によれば「カミカミ田上」と呼ばれることがあるそうだ。大島師が確認したところ重要なところであるほど噛むらしい。本人も自覚しているようだ。言い換えれば噛んだところが重要なところである。
- 勝田耕史師のことを「勝田大センセイ」と呼ぶ。
- ちなみに勝田師は田上師を「田上君」と呼ぶ。
- 休憩時など、廊下に用務が待機している際は、用務にお辞儀をされてから講師室に戻って行かれる。師の誠実で温厚な人柄がうかがえる。
- 既婚者。薬指には結婚指輪がはめられている。きっと結婚生活も師の人格のように穏やかなものなのだろう。
- 奥さんは映画「ボヘミアンラプソディー」を3回程見に行ったのだとかなんとか
- 解説をしている時によく眼鏡を上げる。
- 派手さがなく堅実な授業スタイルなのでつまらなく感じがちだが、このwikiを見た上で授業を受けると全く眠くなくなる。能ある鷹は爪を隠すのである。
- 授業はもちろんだが講師室での対応も素晴らしい。解法でも勉強方法でも何を聞いても完璧に返ってくる。駿台全講師の中でもトップクラスだろうし、人によっては一番だという人もいるレベルである。故に講習期間など長蛇の列になることも珍しくない。
- スマホのホーム画像は家族との写真であり、家族を大切にしていると見受けられる
みえてしまった
著書 
- Intensive Reading 長文の「読みづらい部分」を攻める
- 上記の『精密英文読解』の改訂版。残念ながら、本書は高等学校採用限定図書である。
- 『読解のための上級英文法』(田上芳彦 著 研究社、2023年12月25日)