谷藤祐
Last-modified: Thu, 03 Aug 2023 19:11:04 JST (625d)
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経歴 
授業 
- 板書中心の授業で、山本義隆師に近い感じである。
- 淡々と板書する授業で、授業中、学生はノート取りに終始していた。
- 当時の物理科
の講師(坂間勇師、山本義隆師、常盤雪夫師、師啓二師など)と同様微積分を多用していた。
担当授業

主にお茶の水校の早慶理系スーパー、難関国公立理系、市谷校舎
の下位クラス、新宿校に出講していた。
- 物理AⅠ
- 物理AⅡ
- 2000年頃、引退した模様。
人物

- 石川師範学校附属国民学校特別科学学級で英独仏露を叩き込まれ、語学に堪能であった。
- 金沢大学理学部で流体力学を専攻していたとの情報がある。
- 戦後、物理
を独学で学んだとの記載があるが大学に入るまでの話であるようだ。
- 戦後、物理
- しかし谷藤祐師執筆の『大学入試 必修物理
問題演習』という書籍、その「本書の利用指針」の項に、師が物理
を学ぶ学生に求める姿勢が綴られている。その文章をここに引用することで人物紹介の代わりとしたいと思う。少し長くなってしまうが、これを読むことにより谷藤祐という人物の厳しさ、ひいては人柄の一端をうかがうことができる…かもしれない。必修物理
問題演習が普通の高校生の手には余ると思われるほどの難易度を誇ることを考えると、高校生はもとより大学生にとっても含蓄のある言葉であろう。
- 「読者はノートと鉛筆を用意しなければならない。単に目でページを追うだけでは読んだことにはならない。自分の手で計算し、本書の解説と比べ、初めてそのページを読み始めたことになる。繰り返し計算しなければならない。」
- 「しかし、解説に述べられている計算を繰り返すだけで満足してはならない。解説とは違った考え方、解き方は無いのか、別の座標系をとればどうなるのか、等を許される時間内で可能な限りの様々な面から検討すべきである。昔から、”どんな愚問もあらゆる角度から検討すれば最大の利益をもたらす最良の問題になる”といわれている。本書を生かすか殺すかは、本書が読者の手に渡ってしまえば読者の責任である。」
- 「解説は、性格上、冗長な説明や式を含んでいる。ある読者にとっては有益な説明も別の読者にとっては不必要かもしれない。そこで、本書の解説を参考にして各問ごとに、不必要な部分は省いて、自分用の解説を自分の力でノートに書くことをすすめておきたい。つまり、自分用のノートを自分の手で作り上げるのである。この作業に耐えたとき、難しそうに思えた物理
も読者のものとなろう。」
- 『必修物理
問題演習』には角運動量保存則が成り立つが、面積速度は一定にならない問題がある。
【参考文献】
著作

学習参考書

- 『駿台高等予備校副読本 大学入試 必修物理
(上)(駿台受験叢書)』(坂間勇・谷藤祐・山本義隆共著 駿台文庫、1979年6月)
- 『駿台高等予備校副読本 大学入試 必修物理
(下)(駿台受験叢書)』(坂間勇・谷藤祐・山本義隆共著 駿台文庫、1980年)
- 『大学入試 必修物理
問題演習(駿台受験叢書)』(駿台文庫、1988年)
論文

- 『電子-その理論の僥倖と困難-』(駿台フォーラム 第2号)